小学校の教師をしています。

今までの教え子の中に、2人の深草こどもの家出身のお子さんがいました。一人はもう高校1年生になっていますが、今でも年賀状やメールでやりとりをしています。当時小学3年生だった頃は、学力も高くスポーツ万能で、とてもしっかりしたお子さんだったのを覚えています。当番や係活動なども、自主的に何でもやってくれました。とにかく音楽が大好きで、私共で運営している子ども向けの音楽サークル活動にも積極的に参加し、歌や楽器やダンスで大変活躍してくれました。
もう一人のお子さんとの出会いは小学1年生の時でした。入学当初から、とても落ち着いた様子で、話を聞く態度もよく身に付いていました。このお子さんもとても学力が高く、1年間で100冊以上読むほど読書が大好きで、時間があればよく図書室に行っていました。そのせいもあり、文章を書く力、読み取る力は抜群でした。友達ともいつも仲良く遊んでいました。二人ともに共通した印象は、しっかりしていてリーダー性があり、そうかといって出すぎることのない、とてもバランスのとれた雰囲気を感じました。

今、小学校では、入学したばかりの1年生が、集団行動をとれない、授業中に座っていられない、話を聞けないといったことが一般的に言われています。しかし、このことは、就学前に基本的生活習慣が身に付いているか、また、しっかりしつけがなされているかによって、随分と違ってくると思います。小学校で教えていると、特に、前を向いて話を聞く態度を育てていくことは、とても大切なことだと実感します。落ち着いて学習に取り組む姿勢を身に付けることが、確かな学力にもつながっていくのではないでしょうか。

私は仕事柄、たくさんの子どもたちと出会っているのですが、その中には個性的な何人かの子どもたちがいるんですよ。毎日一緒に生活をしていると、給食を食べている時などに子どもたちの口から、園での思い出話がふっと出てくるんですよね。これって、結構意外なことなんです。もう、卒園してから4年以上も経ってますから。つまり、それだけ園で体験したことが、印象に残っているわけで素晴らしいことだなって感じます。

「深草こどもの家」の出身の子どもたちは、「自分」っていうものを持っていますね。おしゃべり上手さんは、いろんな話し方でそれをアピールしますし、そうでない子は、いろんな仕草や行動で伝えてくれ、そこから感じ取ることができます。あと、総じて「やさしくて、思いやりのある子」が多く、人にやさしいし、動物や草花にもとてもやさしい。花壇の土作づくりをしているときに、ミミズがニョキニョキって出てきて、「キャー」って逃げていく子がいる中、一人しゃがみ込んでニコニコしながら手に持って「ミミズさん、こんにちは」ってやってる子がいる。日頃は、おとなしくって、一見目立たない子なんだけど。また、感受性も豊かで彼らの話し言葉には「感嘆詞」が多い。現代っ子は、冷めてるなんてよく耳にしますけど、あまりあてはまらないかな、彼らには。

そんな子どもたちを小学校に入ってさらに伸ばしてあげたいけど、現実には逆の場合もあります。これは、現代の教育界の側に問題があるのでしょうが、あまりにも多忙すぎて、先生の側に余裕がなくなっている。とくに、低学年の間は、子どもたちの側に応用が利きにくい。先生の思い通りに動かそうって思わなくても、そうしている先生は多いので、そうすると、子どもの側の個性的な部分とそれとが合わないってこともあるわけで、難しい問題ですよね。だからこそお母さんたちの方が、ゆったり構えて欲しいなって思います。子どもを信じてあげてほしいです。必ず、幼少期に身につけた考え方や感覚は、花開くときがきますから。まだたくさん伝えたいことはあるけど、私にとっては、「深草こどもの家」出身の子ども達と出会えることは、とても楽しみだってことだけわかってもらえたらうれしいです。






深草こどもの家
〒612-0817京都市伏見区深草向ヶ原町17番地 TEL.075-641-8410/FAX.075-642-8588

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